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【FPの茶飲み話11】iDeCoとNISA その2「NISAについて」


阪口充弘

今回は前回のiDeCoに続き、NISA のお話です。今一番ご相談をいただく話題です。お得な制度だとは知っていても、違いがよく分からない方や、始めたいと思いながらそのままになっている方は多いのではないでしょうか。出来るだけ分かりやすくお話をしていきます。 NISA制度の基本や2024年からの新しいNISAについて、わかりにくいロールオーバーについてなど、実際にNISAをはじめるときに気になるところを中心に話しています。

【FPの茶飲み話10】iDeCoとNISA その1 「iDeCoについて」


阪口充弘

今回から数回に分けて、今一番質問の多いiDeCoとNISA のお話をします。お得な制度だとは知っていても、違いがよく分からない方や、始めたいと思いながらそのままになっている方は多いのではないでしょうか。出来るだけ分かりやすくお話をしていきます。 今回はその1としてiDeCoについてお話しをしています。基本的な制度の説明や制度改正から具体的な年末調整の仕方まで、しっかりと学んでいただける内容となっています。ぜひお役立てください。

【FPの茶飲み話05】資産運用初心者にオススメ 500円から始めるワンコイン投資


阪口充弘

今回は、資産運用のお話しです。FPの阪口(の妻)が実際にやっている毎日500円のワンコイン投資についてお話しします。運用を始めてみたい方や証券口座は開いたけれど実際にどうすれば良いか分からない方にも、気軽に始められる投資手法として参考にしていただけたらと思います。

経済的自立で目指せ新時代!


阪口充弘

「FIRE」という言葉が、若者を中心に流行しています。”Financial Independence, Retire Early”の頭文字をとったもので、若いうちから資産形成をして、経済的に自立し、早期リタイアの実現を目指すことだそうです。この「FIRE」は一種のムーブメントとなっているようですが、すこし気になったので書いてみます。

Financial Independence 経済的自立

「FIRE」の前半「Financial Independence」若いうちから資産形成をして、経済的自立を目指すという部分は、大賛成です。昨年から新型コロナ禍で、将来の収入に不安を覚え、さらに在宅勤務などにより、自身のお金に対し考える時間ができたことから、資産運用を真剣に考え始めたという方が増えています。実際、ネット系の証券会社のなかには新規口座開設数が過去最高を記録したところもあります。ファイナンシャルプランナーとして運用の大切さを訴えてきましたので、運用に対して関心が高まるのは嬉しく感じます。

Retire Early 早期退職

気になるのは、「FIRE」の後半「Retire Early」の部分です。前半の「経済的自立」よりもむしろ後半の「早期退職」に重きが置かれているように思えます。早期退職自体は何も問題ではないのですが、気になる点が3点あります。
まず1点目は「今の仕事がイヤだから、早く辞めたい」「会社に縛られて、自由にできない」と、「会社」を否定する考え方があるのではないでしょうか?自分に合わない仕事をしながらでも、無理に会社にしがみつけとは言いませんが、「会社」の良さを改めて考えてみてください。社会保険、厚生年金、企業年金、福利厚生…会社員はさまざまな面で守られています。病気をして仕事を休んでしまっても収入は保障されています。老後の年金も国民年金のみのフリーランスよりは、手厚く準備されています。また、株式会社の起源と言われているオランダ東インド会社を思い出していただければわかるように、多くの資本家から資金を集めることで、「会社」はひとりではできない冒険や発明をし、社会を変え貢献をしてきました。そもそも、FIREの「FI」に必要な運用は株式会社が無いと成り立ちません。
2点目は、FIREを目指すうえでの指標として生活費が資産の4%以内ならばというものがあり、比較的少ない資産でも生活費を節約をすればリタイアできるという考え方です。自動車を所有しない人が増えてきたり、ミニマリストが注目されるように、若い人を中心に増えている、あまり物欲を持たない生き方が「FIRE」というムーブメントに繋がっているともいえます。「家が欲しい、自動車が欲しい」「より良いくらしをしたい」という気持ちが、経済を成長させてきました。節約すれば生活できるということで満足していると、社会を発展させる意欲が損なわれるような気がします。
3点目は、早期退職を目標にすると、資産運用が無理しがちになるということです。早期に退職しようとすると運用できる期間が短期になります。そのうえ、いくら節約するにしてもかなりの金額が必要となるため、高い利率を求めるようになります。若い方からのご相談のなかには、「インデックスよりももっと儲かるものを知りたい」や「不動産に投資した方が収益が上がりますか」など、より高い利益を求めるかたも増えています。(もちろんFPなのでリスクをお伝えして、できるだけ無理のない運用をお勧めしていますよ)

ここで提案です。
FIRE ”Financial Independence, Retire Early”「経済的自立と早期退職」
ではなく、
FINEFinancial Independence, New Era”「経済的自立と新時代」
を目指しませんか?

New Era 新時代

「RE」早期退職を目標とするのではなく、まずは「FI」経済的自立を目指して資産形成、資産運用をしませんか?
経済的自立に近づくことで、まずは将来に対する不安を減らせます。新型コロナで不安を感じられる方が多くなっていますが、AIの発達等の技術革新、人口構造の変化や世界情勢、価値観、社会情勢の変化…どんな仕事でもいつまであるか分からないといえます。なくならないまでも収入が減ってしまうかもしれません。自然災害も増えていますし、地震への心配もあるでしょう。老後資金については、不安に感じていない人は少ないでしょう。そんなときの備えとして資産を作っておきましょう。(もちろんそれまでは保険も有効な手段です)
さらに、資産ができると選択肢が拡がります。「人生100年時代」「働き方改革」長い人生のなかで、新たなことに挑戦していくときに、生活費の心配がないことは大きなアドバンテージとなります。副業を始める、リタイア後に昔から憧れていた仕事をするための準備をする、趣味の時間を増やす、社会貢献をする。今まで会社員として諦めていたことができるかもしてません。もちろん、早期退職も選択肢のひとつとなって良いでしょう。
「貯蓄から投資へ」と言われてから20年近く経ち、いまでは「貯蓄から資産形成へ」と言い換えられていますが、新型コロナがきっかけとなり、ようやく運用が一般的になりつつあります。一過性のブームで終わらせることなく、常識となるようにしたいものです。経済的自立により、お金のためだけに働くのではなく、本当にしたい仕事、なりたい自分、家族、友人、社会に対する自分の役割…それぞれの夢をかなえられる新時代(New Era)を目指しましょう。

【お金の算数】金利について


阪口充弘

「お金の算数」第2弾です。数字は苦手と言わずお付き合いをお願いします。今回は「金利」についてです。

利子(りし)とは、貸借した金銭に対して、ある一定利率で支払われる対価。
利息(りそく)と利子は通常同じ意味で使われるが、借りた場合に支払うものを利子、貸した場合に受け取るものを利息と使い分けることがある。

利率(りりつ)は元本に対するある一定期間(通常は1年間)の利子の割合を指す。

ウィキペディアより

ここで重要なのは金利(利率)は通常1年間の利子の割合であることです。さまざまな運用商品を比較したときに、1年間運用したら、1年間預けたら受け取れる利子の割合であって、運用期間が1年でない場合は受け取れる利子は変わってきます。いくつかの例題で考えてみましょう。

3ヶ月ものの定期預金の場合

優遇金利0.5%(3ヶ月)の定期預金に100万円預けた場合の利子を計算してみましょう。

100万円の0.5%だから、5千円・・・ではないことは、お分かりですね。

実際に計算してみると税引前は、
$100万円 \times 0.5\% \times \frac{92日}{365日} = 1,260円$
税引後は、
$1,260円 – 255円 = 1,005円$
となります。

定期預金の優遇金利の適用条件として、投資信託などの運用商品のお申込みが必要な場合があります。当たり前ですが勧められる運用商品については、しっかりとリスクリターンを理解することが必要です。また、運用商品の購入時手数料や信託報酬などのコストと、預金から実際に受け取れる利息を比較することも大切だと思います。優遇金利の利率だけでは判断しないでください。

百貨店「友の会」積み立ての場合

多くの百貨店で導入されている「友の会」の積み立てサービスをご存じの方は多いと思います。毎月一定額を積み立てると1年後の満期時にボーナスが加算された買い物カードがもらえるというものです。
例えば、1月から毎月1万円を1年間(計12万円)積み立てると、翌年の1月にはボーナスが月額と同じ1万円加算された13万円分の買い物ができるものだと、金利はいくらになるでしょうか?

元本が12万円で利子が1万円なので、
$1万円 \div 12万円 = 8.3\% $
では、ありませんよ!

金利は1年間預けた場合ですから、1月に積み立てた1万円は12か月預けていますが、12月の積み立て分は1か月しか預けていません。平均の積立期間は、
$(1 + 2 + 3 + ・・・+ 10 + 11 + 12) \div 12 = 6.5か月$
となります。金利がx%だったとして、利子が1万円なので、
$12万円 \times x\% \times \frac{6.5か月}{12か月} = 1万円$
$x\% = 1万円 \times \frac{12か月}{6.5か月} \div 12万円 = 15.38\% $

なんと15%以上の金利で、預金とは違い税金も課税されません。ただし、百貨店内や系列店でしか使えないので注意が必要です。さらには、このお金(買い物カード)は貯蓄や運用のためだとは考えにくく、出費のためのものとなってしまうので、現金で支払うときよりも高価なものや余計なものを買ってしまいがちになります。毎年お中元やお歳暮で定期的に百貨店を利用する方や、入学や卒業、記念日などライフイベントで百貨店を利用する予定のある方は上手に使うために予め積み立てておくと良いかもしれません。





お金の小学校


吉本直樹

金融リテラシー。お金の初歩のセミナー『お金の小学校』の教科書が出来ました。

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